岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 EPISODEⅠ(2001)
- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
- 発売日: 2001/08/25
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■ストーリー
『岸和田少年愚連隊』では岸和田最凶っぷりを披露したカオルちゃん。彼は中学時代から最凶であった!1959年、中学の卒業式、さっそく岸和田を仕切るヤクザ、池田組がカオルちゃんをスカウトに来るが、カオルちゃんはこれを無視。高校に進学し、全国高校総番長を目指すのだ。
中学時代、高校時代、そして現代のカオルちゃんまで演じるは当時37歳の竹内力!
敵という敵をもろともしない全身暴力の超狂暴なやつだけど、初恋したり、犬をかわいがったりといろいろすごいぞ!
すごい、これはすごい。久しぶりに強烈にヒットなキャラクターがでました。
井筒監督の『岸和田少年愚連隊』スピンオフ作品なわけだけど、カオルちゃん暴走しすぎでなんか基の愚連隊のセンチメンタルな世界観が吹っ飛んでしまってる。スピンオフって、基の作品のファンを目当てに作るものだと思ってたけど、井筒版と違いすぎる。スピンオフの意味あるのか、これ。
カオルちゃん、わきには色々とアクのある敵がでてくるんだけど、どいつもこいつも瞬殺。冗談なくらい強い。これが、ウヌゥ、グルルゥ、ウェウ、とうめき声を発するんだけど、感情の動きが超わかりやすいのね、完全に動物扱い。喫茶店で、好きな女の子をグヒヒと見つめているけど、目が合うとヴルルと凄む。カオルちゃんは実は純情で可愛いもの好きなのだ。さすが吉本全面協力。キャラ作りの完成度は高い。野良犬を拾ってウへへといいながら手なずけている絵ずらは超凶悪ですよ。寅さんや裸の大将にはなかった素朴さです。どっちかというと魔人ブウやキングコングに近いけど、やっぱり違う。観るべし。
脇役が全員キャラ立ってるし、ピッタリ役にはまってるのも大きい。カオルちゃんに何度でも挑む岸和田No.2のイサミちゃんに山口祥行。レンガという武器を使ってる時点でなんか負けてるんだが、戦後のドサクサに鉄くず集めて売りさばくサバイバビリティ溢れる強い子。現代でもまだ鉄くず集めてた。
チキンだけどカオルちゃんを追い掛け回すダメ男、倉本に田口トモロヲ。もうヤバイくらい過剰演技。踊りすぎ、叫びすぎでヘタレを超えてエキセントリックになってる。これ観たらもう二度とまともにプロジェクトXみれない。みないけど。
布川敏和のヘタレたスクール・ウォーズもやばいね。あの熱いだけでウザくて役たたずで大人気ないのは親近感わきますわ。この映画で一番マヌケなのではないだろうか。ヤバイといえばヒロインの鈴木希依子。でてくるたびにこっちがハラハラしてしまった!
この番外シリーズ、人気があるんでしょうね。去年もまだ続いてますよ。好き嫌いは分かれる笑いだと思いますが、完成度は高いです。オススメ。