ドラムライン(2002)

ドラムライン [DVD]

ドラムライン [DVD]

■ストーリー
アメフトのハーフタイムに演奏されるマーチング・バンド。各大学のバンドも技術を磨き上げ、ショーも派手なものになり、試合よりも歓声を得ることもあった。ダンス、パーカッション、吹奏楽によって構成されるが、バンドの花形はパーカッションによって編成された「ドラムライン」。彼らの超絶演奏は観客の度肝を抜き、大歓声を引き起こすのだ。
マーチングバンドの名門A&T大学に入学したはねっかえり天才の青春物語。凄いぞ!

 いやー、気持ちよかった。二時間がリズミカルに突き抜けていきます。
 高校の時、運動会でちょっと好きだったのが、マーチングバンド。パッパラパやってて、うきうきして気持ちよかったんですよ(我ながら頭悪い表現だな)。行進やダンスは見ていて楽しいのは規則的でリズミカルなものがもたらす快感ですな。ドラムラインは行進しながら、踊りながらビートを刻む。パーカッションの響きは体を直接震わせてる感じがして好きです。クライマックスなんてホント超絶だから脳ミソがビリビリしびれてしまいましたよ。
 動き、そして観客の感動コミコミで味わえるマーチングバンド、こういうライブ命のエンターテイメントは大好き。生の緊張感と一体感、そして語感フルに震えるライブはやっぱり快感ですよ。これは、まぁ映画なんですが、うまく表現できてたと思います。演奏シーンでは「なんてすげぇんだ」「やったぜ」みたいな余計なセリフが一切入らないのは素晴らしい。
 映画自体が一つの演奏であるかのようにクライマックスまで演奏、技術がどんどん盛り上がっていきます。登場人物のドラムのビートが場面の緊迫感と同調してるのがいいですね。要所要所で組み込まれてるダンスやドラムラインの演奏が見所。
 ライバルのモーリス・ブラウン大学は実在するらしいですが、毎回こんなリベラルで革新的な演奏を繰り出してるのか。序盤の挑発からクライマックスまで独創的で面白い演奏を魅せてくれます。攻めの大御所、恐るべし。
 
 ストーリーが月並みだけに乗りどころがわかりやすくてよい。主人公がはねっかえりなのはいいとして、実は結構アホってのは感情移入してた観客を突き放すことになるのかもしれませんが、まぁ大きな目で見てあげましょう。
 展開もテンポがよくていいですね。登場人物もストーリーも体育会系だからドロドロしてなくて、ジャカジャカ進んでいく。主人公が単細胞だから、イベントもジャンジャン起きる。イラついたらきれる。次に落ち込んで謝る。またきれてイベント起こると、まるで動物扱いされてる主人公だけど、監督は主人公に思い入れあるんでしょうか。まぁいいや。
 
 何はともあれ、映画館で観たかったー!