ザ・フォッグ(1979)

祝、リメイク公開決定
トレイラーは→こちら(音注意)

■ストーリー
海岸の街、アントニオ・ベイ。設立100周年祭を迎えようとしていたが、祭りを控え、街では奇怪な出来事が次々に起こっていた。すべての出来事は0時から1時まで、謎の光る霧と共に起こっていた...。

 怖えぇー!
 苦手なんですよ、こういうお化け屋敷風王道ホラーって。多分にオカルト風味だし。今回のリメイクもオカルト風和製ホラーの人気と80年代ホラーリバイバルブームの両方に乗っかる形でしょう。80年代ホラーはともかく和製ホラーはオカルトでお化け屋敷風で苦手だー。
 霧というと『うしおととら』にでてくる霧の妖怪シュムナ。触れただけで死に追い込むという非常に凶悪で反則気味の強さに恐れおののいたものです。
 本作の霧は包み込まれたら即、食い尽くされるみたいなことはありませんが、霧の中に入り込んだら、ほぼ死亡確定なのでみなさんしっかり戸締りして立て篭もります。これは「ドア越しの緊張感」というゾンビではお馴染みの演出。こういうじりじりと追い詰められていく緊迫感は好きです*1
 しかし、基本的に演出もストーリーも特徴的な部分はなく、王道。カーペンター自身は霧という、つかみ所のない存在に手を焼いたそうですが手堅くまとまってます。
 確かに霧がそのまま人殺しをするというよりも、雰囲気を出すための演出効果として用いたのは凄いことなのかもしれません。光ったり、意思もったかのように気味悪くうごめく様は奇怪でいいです。
 
 幻想的で恐ろしい霧を仕立て上げた撮影監督はディーン・カンディ。カーペンターとよく組んでましたが、ハリウッドの超大作をいくつも手がける名匠になりました。特殊メイクにはロブ・ボッティン。今回はおとなしいですが『物体X』、『ロボコップ』シリーズ、『トータルリコール』に『ザ・グリード』とマイフェイバリッドホラーをいくつも手がけた*2お気に入り職人。出演者にはジェイミー・リー・カーチス(『ハロウィン』)とジャネット・リー(『サイコ』)の新旧スクリーミング・クィーン(しかも親子)が共演しています。今考えると、とても低予算映画とは思えない豪華な布陣です。

*1:クライマックス以外はぬっとでて脅かすお化け屋敷だと思うんですがねぇ

*2:バーホーベン、カーペンターとよく組んでいるということ