ハッスルマニア

11月3日、横浜アリーナ、1万4000人(満員まで、あと少し!)

楽しんできました。ハッスルマニア
 チケット購入時にはほとんどカードが発表されてなくて、どうなることかと心配してましたが、心配を吹き飛ばす大盛り上がり。Gyaoで無料放送されるという情報が入ったときは泣きそうになりましたが、これはライブのほうが絶対に面白い!距離を置いたり、冷めた眼で見ちゃうと楽しめなくなる特殊な世界観を持ったハッスルですが、それだけに雰囲気で包み込んでしまえる力を持ったライブというのはハッスルの魅力をいかんなく発揮させていると言えるかもしれません(野次多いけど)。
 テレビでは実は実はそんなに面白いと思ってなかったHGですが、ここまで才能あるエンターテイナーとは思わなかった。HGが大きくフィーチャーされた大会でしたが、期待にこたえたHGは流石です。
 今回はプロレス初心者が大挙することを予感していたのか、川田、アン・ジョー、島田二等兵ケイ・ササハラ石狩太一にモンスター℃、ジャイアント・シルバといったレギュラーメンバーは顔を出していないか、大人しめ。話題性のある外部の大物や芸能人が目立ってましたが、これは成功でしょう。しかし、どんどん存在感を失う中村監督やパンフすら名前が載ってない藤井シャモジはかわいそうであります。
 これまでNoah→WWEと二つしかライブ見たことないんですが、いろんな種類のプロレスをつまみ食いしてる感じです。得してるのかな?
以下、ネタばれレポートです。
相変わらず公式HPのレポートが懇切丁寧なので、簡潔というか私事私感満載でいきますよ。
 
 開場三時半、開始が五時でした。四時にアリーナに到着しましたが、すさまじい人だかり。すげぇ。どうやら開場が遅れているようです。初めは大勢のプロレスファンを見てやっぱりファンの集まるライブはいいなぁと感慨にふけってましたが、そのうちぽつぽつと雨が降り始めてきます。ワーワーわめき始めるファン達。あああ。朝のニュースでは傘を持っていたほうがいいって予報してたのにね。DSEも早く開場しないと。まぁ、予報を見ていながら傘を忘れてる僕が一番の阿呆なんですが。
 ぽつぽつ降る雨と、いつまでも開場しないことで雰囲気が悪くなってて、気分重かったですが、ロビーに入ると一気に気分が高揚してきます。目の前にグッズ売り場がありますが、ハッスルのデザイン担当は優秀ですね。どれも遊び心とセンスのよさが溢れています。グッズ売り場にあまりにも人が殺到していたので、パンフしか買いませんでしたが。また来た時はインリン様Tシャツでも買おうかしらん。
 観戦位置は悪かったです。A席でしたが、大画面の見える正面ではなく、斜め後ろ。ちょうどコーナーやタッグで控えてる選手がジャマで試合が見えない。あと、選手がこっちを見てくれない。それだけに全方向ビジョンは画像悪いけど助かりました。リングにビジョンあるんですが、その下にリングを彩る電飾原色ギラギラのデコレーションが。いくら一般向けでもこういうカラーをなくさないところは好感持てますね。

オープニング

 草間さんのハゲコールは定着したと言っていいのかな?公式HPでもパンフでもことさらにアピールしてるからコールしてほしいのかもしれんけど、草間さんの受けの下手さがいかんですね。観客の声援に動揺してせりふ忘れたり、噛んだりしちゃイカンですよ。声援がヤジに変わらないように演出家も草間さんもしっかりしてください。
 8時だよ、全員集合テイストのオープニングダンス。ビジョンに歌詞が出てるけど、「ハッスルハッスル」「ビターンビターン」とか、合わせたかったけど、テンポ速すぎてついていけなかった。ごめんなさい。

ジミー・ヤン、カズ・ハヤシ 対 飯伏、石森

 ジミー・ヤン、WWEのときよりカッコいいな。この人、スーツ着ると普通にやくざみたいですが、カッコいいです。試合もヤンが張り切ってましたね。一般認知度ほぼ0の四人(カズでも厳しいでしょう)でしたが、オープニングにふさわしい試合でした。ヤンタイムはやっぱり華がある。
 ヤンとカズって昔組んでたのね。ヤンはヤングドラゴンズと説明してたけど、カズもそうなんじゃん。

Erica、マーガレット、デビル夫人 対 ブランカX、ジャガーYアリシンZ

 女子プロ界のレジェンドがこれでもかとぶち込まれてますな。アマゾネス軍結成当時から女子部門を支えてきたアリシンZこと浜田文子ですが、だんだんと影が薄くなるのはさみしいところです。
 試合は巨人に果敢に攻め、受けるアリシンZが印象に残る展開。動きにキレがあるし、とてもヒールに見えない…。
 ハッスル軍の巨人三人組ですが、デビル夫人の貫禄のあること。全女時代は埋もれていたなんて信じられない。入場テーマがオペラ座の怪人のテーマでデビル夫人をフィーチャーしてるところも印象に残った所以ですが、表情、体格からでてくるオーラそのものも只者じゃないですね。
 ジャガーYはネコキャラにこだわりすぎたのか、ほとんど活躍せず、かなり物足りない内容。
 これからジャガーYとデビル夫人の抗争になるのか〜。デビル雅美さんがフィーチャーされるのはうれしいけど、浜田文子が脇に回るのは残念。この顔ぶれだと仕方ない気もしますが…。

長州力、藤原義明 対 坂田亘、マーク・コールマン

 パワーホールに合わせて長州コールできたし、リキラリアットみれたし、この短さでいいんじゃないでしょうか。
 試合が終わると、さっさと帰っていく長州さん。一人で吼えてる坂田さんがかわいそうでした。

鈴木健想with浩子 対 和泉元彌withセッチー鬼瓦軍団AKIRA、ミスター鬼瓦

 浩子ショー短かったですね。すごい残念。でも、それは本試合の主役、和泉元彌を引き立てるため。我慢しましょう。
 和泉元彌はダブルブッキングに遅刻ネタ、そしてヘリコプターとネタを総動員して入場してきました。ここまで思い切ってやりきった一発ネタはないでしょう。空から降ってくる和泉元彌には軽い感動を覚えます。時間をかけまくった入場と退場も最高です。
 空中元彌チョップがショボイのは想定の範囲内でしょう。プロレスの全く出来ない和泉元彌を上手く引き立てる展開にした鈴木健想も、汚れに徹した浩子さんも、技を受けきった和泉元彌も立派。この試合にはエンターテイメント愛が詰まってました。
 笑わせてもらいましたよ。最高。

今年の戦隊ヒーロー 対 去年の戦隊ヒーロー

 うわー、どっちが善玉でどっちが悪玉か見分けがつかん。一方が洗脳されるなんて紛らわしい…。普通に悪玉だしちゃイカンの?
 ハッスル仮面ブルー&レッドは昔の戦隊ヒーローのカッコをしてるんですが、それと比べると、今の戦隊ヒーローってゴテゴテしてるなあと思います。装甲が硬そうで、ぶち当たったり、パンチすると痛そうです。
 最後に映画の宣伝したり、「ちびっ子諸君と大きなお友達!」と呼びかけるあたりのB級センスは買えます。

金村キンタロー田中将斗 対 天龍源一郎安田忠夫

 会場からチラホラ田中と金村に声援送るインディーファンが。
 しかし、このメンバーでは試合時間短すぎ。
 ハッスルのリングで金村&田中がセミってのも凄いことですが。
 あと、僕の位置だと場外乱闘されると何起こってるのかサッパリわからん。

HG、大谷晋二郎小川直也 対 インリン様川田利明アン・ジョー司令長官

 HGすごい人気。会場全体から「フォー!」という叫び声とスタンディングオベーション。続いて今大会最大の「HG」コール。おおお、すごい期待だ。大丈夫か、HG!?
 川田さん、インリン様でも声援が起きなかったので、やっぱり初めてきた人が多かったのかな。
 HGが腰を使った攻撃をすれば、インリン様も鞭を使って叫ぶ、HGがプロレスファンも驚きのムーブを披露すれば、インリン様もHGの攻撃を受けて会場をバンバン盛り上げる。
 さすがに体格差、技術差、貫禄の差が大きい川田との絡みはありませんでしたが、HG、主役の役目を果たしました。
 アン・ジョーも大谷も盛り上げるけど、目立ちすぎないという脇の役目をガッチリ果たす職人芸。
 ハッスルマニアの成功を確信させた好試合でした。メインにネタを詰め込んでただけあって、この試合の失敗は絶対に許されなかった。それを今試合デビューのHGにスポットライト当てたのは怖いもの知らずのハッスルだから出来た決断でしょう。

高田総統ショー

 祭壇に乗せられ消えていくインリン様…。えー、いなくなっちゃうの!?これだけの芸達者を捨てちゃイカンよ。
 それはともかく、初の生総統ショー、下々の諸君を洗脳してくれるかと思いきや、マイクの相手になったHG、一年かけてマイクに磨きをかけた総統相手に互角に渡り合います。すげぇ。今回は下ネタ力押しでしたが、相手が変わり、大会も重ねていくとどうなるか...。HGの真価がわかるか、非常に絶妙なところでマイクが終わりました。これは次が見たい。
 総統とHGの絡みはまだまだ見たかった。これからの継続参戦というか、HGのプロレスラー転向を希望します。あれだけ体格よくて(小川と同じ背丈でした!)、プロレスが出来て、マイクが出来るのにもったいない!
 
 今回、「ヒマでもてないプロレスファンの諸君」というお馴染みの呼びかけがなかったのは、この公演にプロレスファンが少ないことを意味していたんでしょうか。う〜む。