世界一カッコいい女殺し屋、松島ナミ
女囚701号 さそり
- 出版社/メーカー: 東映ビデオ
- 発売日: 2002/07/21
- メディア: DVD
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■ストーリー
花よ 綺麗とおだてられ 咲いてみせれば すぐ散らされる…
Y県Y刑務所、人を人と思わない残虐な所長の下、囚人たちは過酷な労働と住居環境を強いられていた。そしてこの刑務所には悪辣な看守や班長たちを困らせる存在がいたのだ。囚人番号701号、松島ナミ(梶芽衣子)。愛した男、杉見(夏八木薫)に裏切られ、人生を滅茶苦茶にされ、怒りの余り殺人未遂を犯し、独房にぶち込まれたのだ。ナミはいかなる拷問、いじめにも屈せず脱獄を狙い続ける。杉見に怨みを晴らすために…。
か、カッコいい…。梶芽衣子すごくカッコいいじゃないですか。きりっとした眼光の鋭さは只者じゃないですね。この眼が余りにも強いので、本作までは脇役に甘んじていたというのも納得できます。今見ても非常に美しい人ですが、意志の強さや周りを圧倒する不屈の闘志を感じさせるので普通のヒロインはできないでしょうね。
演出がテンポよくて、照明も気を使ってるので今見ても普通に楽しめる内容でした。特にナミの回想シーンは画面を全体的に白くした印象的なベッドシーン*1から、ガラス床に回り舞台と遊び心いっぱいです。監督は映像にセンスがあるのでしょう。泥だらけになっても味噌汁ぶっ掛けられてもナミは依然としてカッコいいし、ラストの全身黒服できめたナミのスタイルは鳥肌ものです。
ナミと敵対する班長連中、看守達もいちいちキャラが立ってて、ナミの復讐を盛り上げます。ガラスで顔面刺されても悲鳴一つ上げない鬼所長、やたらと銃をぶっ放すあぶないグラサンもケレン味たっぷりですが、横山リエ、三原葉子の存在感も負けてはいません。
じりじりと松島ナミを追い詰めますが、全く引かずにとりおり復讐したりするのが、快感なわけで。ナミは表情にほとんど変化がなく、超人間的な心の強さをもってます。これが、この映画の遊び心いっぱいの演出と相まって、全く新しいヒーローものとして昇華したんでしょう。
あと、どこのレビューでも触れられてますが、僕も梶芽衣子に時々、柴崎コウを思い浮かべていまいました。柴崎コウをプッシュした人はおそらく梶芽衣子のファンですよ。いつかリメイクやるんでしょうな。
*1:ナミの処女喪失を暗示してるんでしょう