未来帝国ローマ
- 出版社/メーカー: 大映
- 発売日: 1987/05/25
- メディア: VHS
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テレビ番組で殺し合いだ!視聴率もガンガン稼ぐぜ!この手の映画では舞台がなぜか近未来になりがちだが、この映画も例外ではなく未来のローマが舞台だぜ!殺し合い番組を提案するようなバカはこの手の映画では優秀なはずの人工知能「ジュニア」なんだが、そのまま真に受けて番組にするプロデューサー「コルテス」もバカだ。参加者は安直に死刑囚だ。看板スターはライバル番組「殺人レース」のチャンプ「ドレイク」(主人公)を引っ張り出せ。適当に罪を着せて死刑囚に仕立て上げろ。視聴率のためなら何でもありだ。
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僕にとって初フルチ*1です。他の映画はグロそうで怖くてまだ見れてないんですよ。これもバイオレンス映画だから、ある程度グロそうだし、実際首はピョンピョン飛んでましたが、ケレン味溢れたタイトルと企画にひきつけられて、ワゴンから引っ張り出してしまいました。
あまり有名な映画じゃないし、実際「観なくてもいい」映画です。木曜洋画劇場とか見慣れてるとだいたい筋は想像できると思いますが、だいたい想像通りのものがでてきます。陰謀に巻き込まれた主人公が恋をしたり、友情があったりして、殺しあいして、最後にテレビ局に復讐してピンです。
ストーリーは直球だがなぜか話がすごくわかり辛い。まずテレビ局の構造が少し複雑でわかりづらいですよ。「ジュニア」がどれくらい幅を利かせているのか今でもわからない。話が終わりに近づくとようやく全体が見えてきますが、明らかに説明が遅いです。
話はわかりにくいけど、筋は王道をいってるので、この先の展開を予測するとたいてい当たります。「こいつは死ぬな」とか。
明らかな過剰演技のモンゴル人「アキラ」は世紀末感溢れるモヒカンからチキンな行動と(ほんとうに)微妙な強さまでB級マニアを堪能させてくれるでしょう。
実は企画されてる番組が他局の「殺人レース」と大して違いがないとか、肝心のアクションがショボいとか、「殺人レース」のチャンプがなぜか博愛主義者で人を殺したがらないとか言ってはいけない。
この手の映画を観てちょっと思うのは、特に近未来SFというのは現代の批判をしていることが多いですよね。テレビコロシアムもバイオレンスを楽しむ衆愚を批判しているんですよね。でも、『バトルランナー』しかり、『デスレース2000』しかり、映画そのものがバイオレンス映画であり、自己批判になってないのかと思うんですが*2。
いつかフルチに染まりそうになったらこの映画を観て頭を冷やそう。