スターシップ・トゥルーパーズ

スターシップ・トゥルーパーズ [DVD]
単純で安っぽい映画だ!いいね。頭使わないし!
表面的には戦意高揚映画ですが、子供が虫を殺しているシーンからわかるとおり、そうした映画をおちょくった悪ふざけ映画であることが伺えます。アメリカ資本の中でしか撮れない映画を外国人でしか描けないふざけっぷりで描かれた稀有な戦争映画といえるでしょう。
 ポール・バーホーベン監督の映画はとにかくテンションが異常で僕のツボにばっちりはまってきます。ちゃんとした映画が撮れるのに、エロや暴力といった人間の心を動かす低次元な視点を大事にしているのは好感。登場人物がどいつもこいつもバカ*1で人間くさくて憎めないんですね。ロボコップもトータルリコールも大好きですよー。
 なんだ、前半の人間関係の描写にめちゃくちゃ時間をかけておいて、後半いろんな意味でほとんど生きていないじゃん!と思ってましたが、これはとりあえず原作を最低限尊重した結果というやつでしょうか。ストーリーの整合性を保つための面倒くさい部分もちゃちゃっとうっちゃってます。主人公の両親なんかものすごく都合よく殺された気がする。
 ちょっとグロいですが、ビールのお供にはいいんじゃないでしょうか。

*1:おバカじゃなくてバカ。バカとおバカの違いについては、バカに恣意性をみせることで観客側に親近感をもたせるほうをおバカというように見受けられるが、僕は両方とも好きなので普段は区別しない