殺人魚 フライング・キラー(1981)

◆ストーリー
 ベトナムの殺人兵器であった空飛ぶピアニアがカリブ海に出現。怪物ピラニアがいるだのいないだの、ゴタゴタやってるうちに、浮かれた観光客や、セクシーなお姉ちゃん達が次々と犠牲者になっていきます。
 恐るべき殺傷力と、数を誇る殺人魚に立ち向かうのは美人ダイビング・ガイドと、彼女の不倫相手、そして彼女のダンナは海上警備隊ですが、行方不明になった息子を追いかけます。息子はクルージングの途中で出会った可愛い子とよろしくやってます。このパターンだと、息子死にそうだけど、がんばれダンナ!嫁が浮気しててもめげるなよ!

 『ジョーズ』の亜流作品の中でも大傑作であった『ピラニア』。そして、その続編であるのが本作『殺人魚 フライング・キラー』です。正直、ピラニアと間違えて借りてしまったんだけど、「なんでこれが大傑作なんだー」と頭抱えるくらいB級臭さ漂う映画でした。大傑作という色眼鏡かけなけりゃ、それなりに面白い可愛い映画です*1
 ただ、無意味に素っ裸で色気を振りまいている女強盗団に、イケメンに言い寄られて簡単に浮気をする主人公、主人公の節操のなさに怒り心頭だが、バイト先で女の子にすぐに色目を使うなど、人のことは全然言えない息子、ナンパしたいだけの医者など、登場人物が全体的に軽薄で、全然共感できない。鬼のように強い殺人魚ですが、肝心な場面で都合よく出現しないなど、緊張感に欠けるところもあります。ポップコーンほおばりながら、映画につっこむのが気楽でこの作品には合ってるかもしれません。

*1:あと、ジェームズ・キャメロンの初監督作と捉えるのもバツ。あんまり関わってないらしいです。