岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 番長足球(2003)

岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 番長足球 [DVD]

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■ストーリー
 ついに日本全国の高校を制覇したカオルちゃん(竹内力)。しかし、まだ定時制高校が残っていた!
 さっそく岸和田の定時制に入学し、番長を締め上げたカオルちゃんだったが、実は番長は定時制高校のサッカー部キャプテンだった。そして、サッカー部は定時制高校の存続にかかっていたのだ!キャプテンは入院。次の試合に勝たなければ、高校は廃校。みんなの苦しむ姿を見て、立ち上がるカオルちゃん
 しかし、カオルちゃんはサッカーにトラウマがあったのだ...。

 参考→岸和田少年愚連隊 カオルちゃん最強伝説 Episode1
 一作目からすっ飛ばして見た、「カオルちゃん最強伝説」シリーズ第四作目。カオルちゃんは相変わらず高校生やってます。一作目と同じように、カオルちゃんは無敵だし、島田組は悪巧みをしては最後に事務所を襲撃されるし、イサミちゃんがベジータ的ポジションで、喧嘩しながら協力するし、チャッピーは可愛いし、間(2〜3作目)を見てないけど、同じような内容とテンションで二年間続いているのが推測されます。うん、これは間違ってない。
 2002年に日本に上陸した『少林サッカー』を明らかに意識したタイトルなんだけど、ギャグの質も内容も全くの別物。少林サッカーのCGに太刀打ちできるわけがないし、カオルちゃんの映画には暴力と下町?人情が必要不可欠なのです。カオルちゃんでサッカー!というコンセプトがそもそも無茶であることが、ネタにされているので、メタ的に楽しみましょう。サッカーへのトラウマなんて、あまりにも捻りのないエピソードで笑えてくる。
 「ボールが蹴れないなら、人の顔をボールに見立てて蹴ろう」なんて発想は一体どこからでてくるのか。相変わらず狂ってる。明らかにトラウマになるべきものが倒錯しているし、見ている間は違和感を感じないし、カオルちゃんのモノマネをしたくなる。夜道で人の顔を蹴りまくってる暴徒がいるんだから、岸和田は恐ろしいところだと思う。
 
 今回のヒロイン、中村愛美(明美役)ですが、一作目の鈴木希依子よりも演技はずっと上手だし、美人なんだけど、この人、ゴシップで標的にされてたんですね。赤線(飛田?)で働く女の子という、昔をアレしてしまう役どころだけど、よくでたなあ。過去は吹っ切れたんでしょうか。
 若手やくざ萩原を演じる羽賀研二の役どころはおいしすぎてずるい。胡散臭いところが妙にはまるので、今後はそっち方面で頑張るのかしらん。むしろそっち以外のどっちも似合わない気がする。
 とりあえず、このシリーズは出てる役者も、舞台も、音楽もリニューアルなんかせずに、ずっと同じような作り方してほしいなあ。これはワンパターンを強みに出来る面白さですよ。毎年、正月あたりに公開したらいいんじゃないだろうか。