ハッスル・エイド2006

6月18日、さいたまスーパーアリーナ、1万4000人(満員まで割と足りない!)

 さて、ひっさしぶりのプロレス生観戦です。チケット買った当初は「またプロレス見たくなったなぁ」くらいの軽い気持ちだったんですが、情報を追い始めると熱くなってきますね。
 ついに地上波進出と聞いて、まるで自分のことのように喜んでしまいましたよ。バカですね。ハッスルの追っかけでもないのに、我ながら幸せなやつです。
 そして、そこにきてフジとDSEの大喧嘩ですよ。これは本当にビックリした。これはもう、文字通り晴天の霹靂。ハッスル・エイドもなくなるんじゃないか、いや、ハッスルそのものの存続も危うくなるんじゃないかと冷や冷やしましたが、公演は無事開催。内容もハッスル・マニアに勝るとも劣らない素晴らしいものでした。
 最後はHGと一緒に気持ちよく「ハッスル!ハッスル!フォー!」やってましたよ。いやー、よかったよかった。見に行ってよかった。

オープニング

 余裕ぶっこいて、開始前ギリギリに到着したら、ハッスルグッズを買うヒマがないことに気づく。しまった!パンフを眺めてニヤニヤするのが好きなんだけどなあ。
 以前、友達とNOAHドーム観にいったときは公演前にステーキ食って、ビール飲んでテンションあげてた。あれは心地よかったなぁ。小橋、秋山戦は至高だったし。
 
 久しぶりのプロレス会場に座ってると、所在がなくてヒヨる。雰囲気に乗れるだろうか。心から大声出せるだろうか、なんて。
 
 重要なのはスタート・ダッシュハッスル・マニアでは草間政一GMが噛みまくりあがりまくりの残念なスピーチをしてたけど、あれはあれで味があったね。あれくらいのノリは少なくともほしかった。
 
 そして蓋を開ければ、RGMですよ。有田劇場ですよ。RGMはさすが芸人だけあって、度胸が据わってるね。何喋ってもイライラしてくるナチュラル・ヒールっぷりは素晴らしい。RGMはハッスルにとって貴重な人材なんじゃなかろうか。喋りはまだまだ不安定で観ていて不安だけど。というか、安定感が出てきたら、それはもうRGMじゃない気もするYO。
 
 有田劇場は最高。多くの人がラストを除けばこのオープニングがベストといってるのもわかる。RGMの焦りや内面の不安が伝わってしまういっぱいいっぱいのスピーチの直後にやってきただけに、第一線の芸人の客の乗せ方の上手さというのはビッシビシ伝わってくる。
 いや、それよりなによりプロレスLOVEですよ。有田は細かいプロレスネタでプロレスLOVEを伝えようとしている姿勢があるし、実際ビンビンに伝わってくる。有田のモノマネに非常に熱い歓声で観客が乗ってきたのも、観客の熱い思いとシンクロしていたからでしょう。あと、高田のモノマネが思った以上にメチャクチャ上手くてビビッてたじろいだこともあるでしょうね。いや、これは生で見てよかったと早くも思いました。
 

第一ハッスル:ハッスル仮面四色 対 モンスター仮面四色

 ハッスル仮面に新メンバー、オレンジ!モンスター仮面もブラウン投入!
 …ど、どうでもいいかも〜!
 一試合目からハッスルでは個性の少ない闘いを見せられるのは厳しいですね。オープニングが凄まじかっただけに、歓声が見事に静まり返るさまは申し訳ないくらいであります。
 試合は新メンバー加入、ハッスル・レッドの復讐という筋もあったんですけど、見た目にインパクトありすぎるイエローが今回も大人気。
 大して強くないというキャラクターがいいね。
 ハッスル仮面、勝利後、各コーナーに四人が立って、カッコよく宙返りしたりしてたんだけど、ラストを任されたイエローが、普通に降りるというオチはベタベタだけど、こういうの好きだ。
 
 あと、この試合を見てて、ペースの早いジュニアの試合はファイティング・オペラに向かないんじゃないのかなと思うのでした。
 

第二ハッスル:Erica、マーガレット 対 坂田亘、崔領二

 坂田亘はハッスルで独特の存在感で頑張り続けてますね。いい加減 小池栄子ネタを解禁してくれないだろうか。
 坂田亘は足負傷ですが、男女の差か、Ericaちゃんとマーガレットをいたぶります!ひどい!乙女をいじめるなんてひどい!ひどいけど、観客は坂田へのブーイングが沸かないのね。いや、乙女をいじめる男を許してはダメでしょう。今回のEricaちゃんの入場テーマは「花の子ルンルン」ですよ。これはハマッててビックリした。次回からエリカコールを忘れないようにしよう。
 試合はあっさり終了した気が。
 シシドたんとアメージング・コングたんは、もっと暴れてくれんかなー。
 

第三ハッスル:小川直也、カイヤ 対 ジャイアント・シルバジャイアント、バボ

 とりあえず芸人出せばいいってもんじゃないんですよ。カイヤの真面目な姿勢は伝わってくるんだけど、真面目すぎて吹っ切れてない苦しさがこっちに伝わってくるのが痛い。インリン様のような吹っ切れ感が重要なんだね。場の空気にすっかり染まりきれるノリのよさ、柔軟さ。つまりバンプですよ。
 闇雲に技を受けても怪我するし、見ているこっちも痛い。
 シルバのダイビング・ボディプレス受けたときはハッとビックリしたね。体張ってる切迫感だけが伝わってくるところがつらい。
 試合後、小川に肩を貸されながら立ち上がったカイヤだけど、シルバのボディ・プレスの威力ってその程度の表現でいいの?
 
 ここまでで前半終了。早い。試合の少なさを感じますね。ここまでは、はじけっぷりが足りなくて、オープニング以降テンションが落ちてきてる感じ。若干不安だけど、ここからがハッスルの腕の見せ所ですね。客の入りは、僕から見るとあまり入ってないように見えます。なんか前のほうの席はガラガラだし。移動すればよかった。実際に空いてる前方の席に移動してた客もいたけどね。
 
 ここで会場で受け取った袋入りのチラシを見てみる。
 本当にチラシばかりだ!つまらん。やはりパンフレット買っておけばよかったなぁ。
 高田総統ジンギスカン料理店に、ハッスルの中古車リース会社の宣伝なんてある。KYORAKUの広告もあるけど、なんでパチンコとエンタメってよくつながるんだろうね。
 そして、こうしたチラシの中で、ひときわ異彩を放つ白黒の片面印刷が!
 学生の学園祭レベルでももうちょっといい紙を使いそうな安いチラシ!真ん中に構える大きなギョロメ!
 僕らは彼を覚えている。いや、あの衝撃を忘れずにいられようか。
 「空中モトヤチョップ!」

和泉元彌挨拶

 やっぱりきたー!
 観客もモトヤもノリノリ。先のカイヤ戦に比べて、観客の満足度にどれほど差があったのか、残酷なほどよくわかる。
 でも、モトヤさんは今回試合しないのね。本人はノリノリそうだけど。
 でも噛みまくっててはダメです。素人ならともかく、プロのエンターテイナーが噛むとちょっと驚く。
 このギャップが空中モトヤチョップを生み出すのだろうか。
 モトヤさんの考えた狂言式ハッスルポーズは微妙にのれず。エンターテイナーとしてはイマイチなんだろうけど、きっといい人なので、機会があればまた見てみたいなと思うのでした。

第四ハッスル


 ババレイ    金村キンタロー
 ディーボン 対 田中将人
 スパイク    本間朋晃

 ここだけハッスルじゃねー!
 ダッドリーズにはいよいよスパイクが加わり、フルメンバー勢ぞろい。*1字幕も広島弁がガッチリ決まってていい感じです。
 そして、「Get up! Get up! Get up! Drop the Bombshell!」とおなじみのテーマが!やっぱりダッドリーズはカッコいいねえ。入場曲もWWEから許可貰ったんだろうか。世界最高のタッグ・チームは華があります。入場もよかったけど、感動したのは退場ね。客をあおりまくりながらお祭りのように去って行く彼らは、エンターテイメントを楽しんでるって気にさせますよ!
 
 試合はハードコア。ここまで派手に場外乱闘するとは思わなかった。これ、本当に地上波放映するつもりだったのかな。ゴルフのアイアンぶったたきとか、やばいだろう。おろし金でおでこをゴリゴリ擦ってたのもやばかったな。
 ずっと受けてた金ちゃんは流石です。
 僕の近くにはディーボンと金ちゃんが来てくれました。
 観客もずっと大歓声でいい感じ。雰囲気がガラッと温まりました。後半戦はやっぱり違います。
 

セミハッスル:HG、小島聡 対 ソドム、ゴモラ

 おおおお、現三冠王者きちゃったよ。小島コールやっちゃったよ。
 小島選手の明るさとHGの華が見事に調和した楽しい試合。展開は大したことないんだけど、とにかく観ていて盛り上がる。HGが技を出すたびに「セイ!セイ!」とコールが湧き上がったのは感動したな。
 ライブで観ていてよかったと思えた試合。小島もいっちゃうぞエルボー、ガチ失敗したし。これは本当に驚いた。
 

メインハッスル:TAJIRI大谷晋二郎 対 ニューリン様川田利明

 ニューリン様に鞭で叩かれにいくTAJIRIサン。相変わらずキャラ作りが上手い。先の試合で、ソドム&ゴモラに勝利したHGはニューリン様に挑戦することが決定したので、これはTAJIRIさんが負けるだろうなと思ったら、ニューリン様はアッサリ敗北。
あれぇ?
試合時間短いし、これはちょっと物足りないなぁと思ったら、本公演最大のサプライズはこの後に待っていた!
本公演最大の目玉、「タマアゴ」がまだ孵化していないのだ!
 

ボーナストラック:TAJIRI 対 ザ・エスペランサー

 追い詰められた高田総統のハイパービターンにより孵化することになった「タマアゴ」。入場曲と共に天井から降りてくる。近くの客は入場曲で感じるところがあったのか、「まさか・・・」「まじで...!?」などのざわめきが聞こえてくる。僕はサッパリわからない。
 開かれたタマアゴからローブを被ったレスラーが、ゆっくりとリングに向かう。そしてロープ際でローブを取ると、そこにいたのは高田さんでした。
えええええええええええええええええええ!というどよめきと
おおおおおおおおおおおおおおおおおおお!という驚きが静かにアリーナを流れる。
いや、この公演前から僕は期待するものはあったけど、まさかここまでやってくれるとは思わなかった。まさかこの段階で高田さんが復帰するなんて!
 タマアゴのAがTに変わったり、アゴなどの設定が全部無視された形からして、急遽ストーリーが変更された感があるんですが、それにしてもショックは大きかった。とんでもないモノを観た感は強かった。
 高田の顔したザ・エスペランサーはゴーバーもビックリの最強キャラで、TAJIRIの技が全く効かず試合を圧倒するモンスター。
 別に試合はどうでもよかったんだけど、次の展開というのがちょっと不安だったりもするけれど、エスペランサーの登場によって、この公演はハッスル・マニアに匹敵する素晴らしい公演となりました。
 いい公演を観た後のホクホクした笑顔でアリーナを出れましたよ。エンディングの「ハッスル、ハッスル、フォー!」は大好きです。幸せを共有してる感じで。

*1:細かいところだと、ダッドリーダッドリーとか、ダンス・ウィズ・ダッドリーとか色々いるけど