熱海殺人事件(1986)

熱海殺人事件 [DVD]

酷評注意

■ストーリー
犯罪捜査に妙な美意識を持ち出し、事件も警視庁も引っ掻き回す問題刑事、二階堂伝兵衛(仲代達也)。事件を演出するためには証拠隠滅するは容疑者を脅すはとやりたい放題。部下であり愛人でもある水島刑事(志穂美悦子)と腹違いの弟である熊田刑事(風間杜夫)を従え、今回取り組むは殺人事件。工員が幼馴染の女性を殺した事件だが、ブスな被害者の写真を見て二階堂は唸った。「この事件、面白くない！」

　う〜ん。面白い映画だとは思うけど、ギャグがいちいち面白くない。二階堂一味の暴走気味は見ていて楽しいんだけど、詰めが甘いというか余計な演出が多くて洗練されてないというか...。間もツボも時代を感じさせますね。例えば「立て篭もり犯との問答は間延びしているし、包茎ギャグも面白くない。容疑者大山に薬を打つシーンも演出がタルくて緊迫感が伝わらない」。主要登場人物のキャラクターは面白いのでリメイクすると楽しい映画になるんじゃないのかなと思います。
　やはり舞台版はたいそう面白いらしい。ちょっと損した気分かな。
　風間杜夫って他に『蒲田行進曲』しか見たことないけど、誇張演技がいいですな。仲代達矢も志穂美悦子もよかった。登場人物それぞれに短いドラマが用意されてますが、ここでの各役者の演技は見所です。特にどんなくだらないシーンでも入れ込ませる志穂美悦子の演技力は本物だと感じましたよ。
　素材をダメにした監督が悪いということで、あまりオススメできません。