初代タイガーマスク 猛虎伝説・序章

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 佐山タイガー、やっぱりすごかった。何がすごいって今見ても驚く動きのキレと独創性です。事前の知識ほとんどなしで二時間ぶっ続けの鑑賞は結構タフでしたが、佐山さんの楽しい攻撃に助けられました。三回転レッグシザーズとか始めて見たときはビックリしましたよ。
 古館さんの実況に山本子鉄さんの解説orレフェリー、相手もダイナマイト・キッドにグラン浜田と豪華絢爛ですな。当時の新日本の勢いを感じます。タイガーのセコンドに若き前田日明兄さんや坊主頭の高田延彦総統を見つけたときは嬉しかったですね。みんな、わっか〜い。収録された試合はどれも僕が生まれた年前後のものですよ。
 実際は今のクルーザーでも見られるムーブってのは多いんです。ルチャもまだ普及しきれてなかったのかなぁ…。ところどころモタモタしてましたしね。でもタイガーって、やっぱりジュニアの体格じゃないですよね。あの体格で他のジュニアを圧倒するような動きを見せてくれたのが、実は一番の驚きでした。しかし、関節技も含めて全体の流れやキレは、今見ても超ハイクオリティです。デビュー以来無敗連勝という大プッシュを受けた理由もわかりますよ。デビュー戦のダイナマイトキッド戦からすでにスタイルが確立されているし、落ち着きもレスリングの運びもルーキー離れしてます。
 ともあれ、ダイジェストの試合、多かったし事前の知識が少ないので多くは語れませんな〜。とりあえず、収録された中でのベスト試合は対グラン浜田戦でした。飛び道具の連発に頼らず、お互いのペースを確かめ合いながら試合を運ぶ対話が出来ていたような気がします。試合も長かったし。しかし、知ってる選手が少なすぎるのが厳しいなぁ。ビデオの演出が地味すぎで一気に見るにはつらいし。次作の激闘編を借りるか否かは迷いどころ。