RVD One of Kind(1/2)

WWE ロブ・ヴァン・ダム ワン・オブ・カインド [DVD]
RVDの特集DVD"One of a Kind"のレビューです。大ボリュームなのでレビューは二度に分けます。
Disk1
Disk2へのリンクはこちら

ロビーV対スコッティー・フラミンゴ

 今と比べてビルドアップされてませんね。初期の頃から、今のスタイルの原型がうかがい知れます。この時点で既に結構異端。試合自体はフラミンゴいいとこなしでささっと終了

RVD対アクセル・ロッテン

 アクセル・ロッテン、名前だけは聞いたことあります。わざと間を外したり、RVDや観客を煽っているあたり、なかなか癖のありそうな選手に見えますが、ここでもロッテンはたいしていいところなくささっと終了。

RVDサブゥー(ECWハードコア・ヘブン1996/6/22)

 RVDを語る上では欠かせないサブーとの一戦です。試合序盤から、中止にしてもいいくらいのとんでもないハプニング(しかも、RVD,サブゥーのプロレススタイルからすれば致命的)が発生しますが、しばらくするとハプニングを乗り越えて名試合を組み立てていきます。これは見事。この試合の見所は試合を組み立てきったサブーに尽きるでしょう。恐るべき対応能力を見せてくれます。伊達に各所のリングと修羅場をくぐっていません。ハプニングにも関わらず、サブゥーの過激なムーブは興奮させてくれます。会場も盛り上がりまくり。サブゥーの早急で自虐的なムーブと会場の異常な盛り上がりはすごくかみ合いますね。
 試合終了後、消耗しきったサブゥーと救護班のやり取りも必見。サブゥーは気を失う寸前のような状態でガクガクしているのも試合のすごさを物語っていているのですが、もうひとハプニング起こってしまい、サブゥーはとっさにお客にアピールするんです。ここはサブゥーのレスラー魂が本能のように飛び出たしびれまくる瞬間ですね。
 長時間の試合にもかかわらず、ロープや椅子といった不安定な道具を上手く利用する天才的なバランス感覚と自虐的で焦り気味の攻撃スタイルを持つサブゥーの魅力、そしてECWの熱狂と絶望的なハプニングが調和した神々しい試合でした。
 RVDサブゥーほどの対応能力はなく、いいところは全てサブゥーに持っていかれた感じですが、この試合を収録したくなった気持ちはすごく分かります。
 サブゥー恐るべし。もっとこの人の試合を見たくなりましたよ。

RVDサブゥー対イリミネーターズ

 サブゥーの影響がだんだん顕在化してきている試合。攻撃のテンポが若干早くなっています。イスやハシゴ、客席乱闘といった道具やシチュエーションを好んで柔軟に活用するスタイルはサブゥー譲りのものなんでしょうかね。あと、フロッグ・スプラッシュ後に痛がる仕草は自虐的なムーブを売りとするサブゥーへのオマージュなのかなぁと考えてしまいました。
 で、サブゥーとのタッグマッチですが、道具は色々出てくるし、サブゥーとの連携も息がぴったりなんですが、フィニッシュクラスの技がドンドン出てくるのに効果的な使われ方がされていないのが不満。フィニッシュ級の技炸裂→フォールしたら間違いなく試合終了→敵のパートナー当然フォールを妨害という流れは普通なんですが、フォール妨害後、大技食らったレスラーが直後からピンピンして動き回るのはどうかと。多少間延びしてもレスラー全員がフラフラしまくっていても、大技の説得力というのは試合の展開に必要だと思います。

RVDランス・ストーム

ECW初のPPV、ベアリー・リーガルのものですね。ECWのDVDにも収録されていますが、「この大会、補欠だったんだけど、俺はもっとビッグな人間なんだ!」というマイクのフルバージョンが収録されています。試合自体はどうもランス・ストームとかみ合っていない様子。試合は組み立てられているんですが、お互いの試合テンポの調節がなされていないかもという印象が残りました。

RVDジェフ・ハーディー

 RVDWWFデビュー戦ですね。ここでの見所は試合前のキングとRVDのマイクでしょうか。RVDお披露目スキットのため試合自体は光速で終了。

RVD対トミー・ドリーマー

 ECWとWWFが提携していた頃の試合でしょうね。F代表のRVDとE代表のドリーマーがECWの旗をかけて戦うというもの。これは試合中盤からの混乱状態が見所でしょう。RVDのセコンド、ビル・アルフォンソ(興奮すると笛を吹きまくるうっとうしい人)の容赦ない暴れっぷりがイカス。

RVD対バン・バン・ビガロ

試合内容は普通ですが、見所はやっぱり客席への連続ジャンプ。二度目のセントーンとか華麗すぎです。

RVDジェリー・リン(1999/03/21ECWリビング・デンジャラスリー)

RVD最大のライバル、ジェリー・リンの登場です。この二人の対決は香港映画顔負けの流れの綺麗さ、華麗さに感激。RVDはこのころには客席もイスも縦横無尽に使うようになっているので、過激さも加味され、充実したいい試合になっています。二人ともムーブが独特で、流れも速く、面白いので、目が離せなかったですよ。RVDの代表作といっているのも分かる気がします。

負傷とヴァン・ダミネーター誕生

どちらの映像も過激ですが、ヴァン・ダミネーター誕生シーンはECWの熱狂っぷりが伝わるシビれる映像になってます。この騒ぎっぷりと一体感はすばらしい。RVDも光っています。きっとRVD自身も興奮で背筋がビンビン震えていたんでしょうね。

RVDジェリー・リン(2001/01/07ECWギルティ・アズ・チャージド)

続けてみたのはあまりよくなかったかな?さっきの試合とあまり変わらない印象。たぶん、もっと集中してみたら印象変わるんでしょう。