スクリーム

スクリーム〈劇場版/ディレクターズカット版〉 [DVD]
 ホラー映画と一口に言っても、スラッシャー、スプラッター(ゴア)、ジャーロ、ゾンビ、モンスター、オカルト、サイコスリラーと、まあいろいろあるわけです。でも、だいたいホラー映画っていうと、みんなが想像するのはスラッシャームービーなんですよね。御三家(13金、ハロウィン、悪魔生贄)とエルム街が筆頭にあげられるでしょう。これらはシリーズ作がこれでもか、これでもかと大量に作成され、亜流作品もこれまた大量に生み出してしまったことからホラーの代名詞になってしまいましたね。多分怖がらせ方がお化け屋敷風でわかりやすくて、親しみやすい(グロくない)、殺人ペースが早いので飽きないといった点が幅広い人気を集めたのではないのでしょうか。
 ホラー映画監督、ウェス・クレイブンはスラッシャームービーでは有名な人ですね。エルム街、そして本作スクリームという二大シリーズをヒットさせた偉大な作家です。時代を超えて、スクリームをヒットさせたのは偉いですね。確かに本作は面白い。80年代ホラーブームに乗っかって、ホラー映画そのものをネタにした映画の作りはオールドファンや、ホラーに手をつけ始めた僕のような人をニヤッとさせてくれます。そして、ホラーはじめてぇ、こわぁいという人や、ホラーといえばチェンソー持ったジェイソンが暴れまわるんだろぉ?といった素人さんでも十分に楽しめる作りになってます。
 復活前の高校生ドリュー・バリモア殺害シーン(上映開始1分くらいで殺されるのバレバレだからネタばれじゃないよね!?)は本当にドキドキしましたよ。電話で会話しているだけ*1なのに、すばらしい緊迫感。殺害までの怒涛の展開はスピード感たっぷりで楽しめました。以降、シリアルキラー登場シーンはグダグダだった感があるけど、ホラー映画(というか、スラッシャームービー)の法則を逆手に取った展開は見事。ホラーマニアはニヤニヤしっぱなしです。
 当方、実は初クレイブンというホラーマニアなんてとても名乗れない立場ですが、妙に保守的で、怖がらせ方も単純なスラッシャームービーはちょっと敬遠してました。アイデア満載で、シリアルキラーに重点を置いた視点を持つヘルレイザーなんか大好きなんですが。映画全編が狂気に満ちた悪魔のいけにえに興奮して、スラッシャーにちょっと興味がでてきたんです。今回もなかなか楽しめたので、次回はいよいよクリスタルレイクに突入しますか!?

*1:好きなホラー映画は?と聞かれて、エルム街が一番!二作目以降はイマイチだけど...。というくだりは笑えました。