スーパースター100人を語る!

第2回カート・アングル

愛着のあるスパスタ100人もいないだろ!とか、やっぱり解説風の記事で面白くもなんともないとか回を増すごとに増えていく不安要因ですが、相変わらずスルーの方向で。理性と本能が葛藤する緊迫の第2回はカート・エイングォ。試合もキャラクターも大好きなスーパースターです。
皆さんはアンパンマンタツノコタイムボカンシリーズを観て、なぜかいつも悪役を応援してしまう感覚はありませんでしたか?僕はいつもバイキンマンやマージョ、アターシャを応援していましたよ。なぜだか毎回感情移入できたのは、こうした悪役たちのほうが人間造形が優れていたからでしょう。僕は今もそうだと考えていますよ。製作側もかなり意図的に作っているとしか思えないんです。バットマンとか典型的だと思いますが、悪役のほうが性格も行動もずっと人間くさいんです。バットマンでは悪役のほうが主人公かと見間違えるほど、エピソードは偏っている気がします。ま、僕がすきなのは長い間親しんできた、ヘタレで間抜けな悪役なんですが。
毎回必ずドジ踏んでヒーローに負けてしまうヘッポコ悪玉に歯がゆい思いをしてきた僕の前に現れた稀代のスーパースターが現れたのです。彼の名はカート・アングル!今は精悍なキャラクターに変貌を遂げつつありますが、僕が見ていた2001年のころのアングルはヘナチョコ・オリンピック・ヒーローに脂がのりまくっていた時期でありました。
空気を読まず、オリンピック金メダルを見せ付けては、「僕って頭いいんだ!強いんだ!」とわめきまくり、周囲からバカにされる。権力者のビンスに金魚のフンのようについてまわる。ヒロイックな入場テーマにのって、観客からは「ヘナチョコ」コールが起こるなど、非常に完成度の高いヘタレ悪役像を持ってます。牛乳が大好きという小ネタもポイント高し。
通常番組では乱入するはボコられるは逃げ回るはで、思う存分ヘタレっぷりを見せ付けながら、特番ではメダリストの本領を発揮し、非常にレベルの高い試合を展開するんです。そして、めったに負けない。強い。
ヘタレで強い=ヒーロー。僕のゆがんだ英雄像が具現化した瞬間でした...。