ボビー・フィッシャーを探して

ボビー・フィッシャーを探して [DVD]
チェスの天才少年と、少年に早熟の英雄ボビー・フィッシャーを重ね合わせる父親とコーチの交流を描く物語です。(今回はストーリー解説が短くまとまりました♪)
序盤はサクセスストーリーが展開されて、痛快なんですが、後半はフィッシャーの型に押し込めようとする父親とコーチのエゴが顕在化し、少年は苦しむことになります。少年はゆがんでいるとはいえ、父親の愛もコーチの愛も感じ取っているし、彼らから嫌われたくはないのです。
子供の心情が伝わりやすい繊細な作りになっているので、痛々しいです。ただ、ハリウッド映画なので、最後は溜飲を下げるハッピーエンド。だからといって「最後にチャンプに引き分けを申し込むのは勝負の世界では超失礼な行為ではないのか?←追記:チェスの世界では引き分けはしばしば起こっちゃう展開らしいですね。やっぱりチャンプのほうがおとなげなかったのか?
求道もいいけれど、道は自分で敷くものであって他人から敷かれるものではない。敷き方もスタイルも他人から押し付けられるのは真っ平。求道やヒーローに憧れがちなオトコノコには痛烈なタイトルです。オトコノコは誰しも憧れのヒーローの型を自分や他人に押し込めようとする滑稽さを持ち合わせていますからね。みんな自分のボビー・フィッシャーを探しているということでしょう。
なかなか辛口のホーム・ドラマで楽しめましたよ。

ボビー・フィッシャー

他の日記を読んでいると、ボビー・フィッシャー逮捕関連の記事が多いですね。普通に見つかって騒動起こしています。日本に隠れ住んでいたとは…。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%83%93%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%BC