久しぶりにゴミ映画に出会う

フライパン殺人 [DVD]
 ...一人で見るんじゃなかった。つまらない。ほんとうにつまらない映画だった...。
でも、ツッコミどころは山ほどあるので、あらかじめ心の準備をして大勢で攻撃しながら鑑賞すべき。あまりにも緊張感のない殺人シーンとあまりにも説得力のない女優の誘惑シーンは必見。
 監督・主演はポール・バーテル夫妻。二人ともさえない風貌をさらして何を考えているんでしょうか。ダンナのポール・バーテルのほうはデス・レース2000の監督さんですね。この映画もかなりアレです。世界観の狂いっぷり、突っ込みどころの多さは本作の比ではないので初見はデス・レース2000のほうをどうぞ。
 ストーリーの説明をすると、貧乏だけどレストランを開きたいと考えている夫婦がいるんです。(全然色気のない)奥さんにどんどん沸いてくる男どもをダンナがフライパンでカーンカーンと打ちまくって(能天気ないい音を立てるんです。)殺して!?金を分捕り、夢を実現するというもの。死体を処理するメキシコ人が夫婦の間に入り込み三角関係を作り上げます。
 世界観はとことんインモラル。善も悪も道理もクソもあったもんじゃないです。ファンタジーのように登場人物たちは平然と世界と適合しているあたり、監督は天然なんでしょう。
 鑑賞するのであれば、見た"後"に原題に注目。ヘビーでブラックなネタをお茶漬けのようにさらりと演出してしまうポール・バーテル、恐るべし。
 微妙に演出のテンポも倫理観もずれているゴミ映画なので観るのであれば人数と酒を用意。この映画に明日を生きる資格はない...。